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Dueto de Névoas
Dueto de Névoas
Dueto de Névoas
Ebook198 pages28 minutes

Dueto de Névoas

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About this ebook

Associação de Poetas Universais Japoneses publica a série "Dueto" para promover a comunicação entre os membros.
Este livro é co-autorizado pelo poeta indiano Dileep Jhaveri e pela poetisa japonesa Maki Starfield.
Os leitores podem aproximar-se deste livro com o famoso nome de Dileep Jhaveri e a sua obra.
Também com imaginação poética "Inside of Mists" e "Outside of Mists" para saborear uma fina ressonância dos mesmos.

LanguagePortuguês
PublisherJUNPA
Release dateDec 2, 2020
ISBN9781071577363
Dueto de Névoas

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    Dueto de Névoas - Maki Starfield

    響き合うアジア詩人:詩的対話

    霧の二重奏

    ディリープ・ジャヴェリ&マキ・スターフィールド著

    JUNPA BOOKS

    目次

    霧のなか

    「この霧が晴れたら」ディリープ・ジャヴェリ

    この霧が晴れたら 

    詩を書く前に 

    唇と舌 

    幸福 

    知らなかった 

    ぼくの笑い声 

    どんなときも 

    自然史博物館とアメリカインディアンの訪問後:ワシントンDC 

    契約 

    ピカソに捧げる 

    霧のなか

    「冬の霧」マキ・スターフィールド

    ふるさとの祝福 

    浮世絵師 

    嘘の国 

    インスピレーション 

    青いネコのひまわり 

    宇宙人の・・・ 

    音がして・・・ 

    霧雨や・・・ 

    霧のなか・・・ 

    冬の霧・・・ 

    冬霧や・・・ 

    冬の霧 神と・・・ 

    目次

    霧のそと

    「言葉がなければ」ディリープ・ジャヴェリ

    痛み 

    狂っている 

    そよ風 

    死ぬこと 

    マリポサガール

    おしゃべりをする木々 

    椅子を作る 

    石の魅力 

    言葉がなければ 

    ゴリアールの風刺詩 

    霧のそと

    「水のあいさつ」マキ・スターフィールド

    モナ・リザよ甦れ! 

    水のあいさつ 

    雪の会話 

    宇宙のタペストリー 

    ここは戦争のない国 

    真っ裸・・・ 

    宇宙から・・・ 

    麦蒔の・・・ 

    裸女になって・・・

    水仙や・・・ 

    マドンナの・・・ 

    極寒の・・・ 

    霧のなか

    「この霧が晴れたら」ディリープ・ジャヴェリ

    Dileep Jhaveri

    この霧が晴れたら

    ––––––––

    この霧が晴れたら

    傾斜に沿って茂った樹木や滝と一緒に

    山脈を超えたものを見るのか?

    鳥を見るのか?星は?雲は?

    街の照明付きの窓は?

    パン屋は?舗道は?

    扉を叩く孤独な指は?

    触知できる闇は?

    霧の覆いを支配する暗闇は?

    この霧が晴れたら

    アイスブルーの空気やトパーズの空を見るのか?

    煙突から出ている煙の渦は?

    この荒涼とした部屋のなか

    飾られている永遠

    そこには散乱した腰掛け椅子

    乱れた机、平凡なカーペット、控え目なカーテン

    目的のない船舶、汚らしい棚や感傷的な鏡

    生命のない存在は音のしない耳障りな音のなかで生き続ける

    この霧が晴れたら

    簡単な言葉で現れたい

    蛇口からちょろちょろ流れる水の振音のように

    コーヒーポットからの蒸気のように渦巻き

    太陽光線のほこりのように浮き

    孤独な唇から滑らかに滑る

    きみたちを愛しているという

    特定のものを指しているわけではなく、

    あらゆるものにいう

    Dileep Jhaveri

    詩を書く前に

    ––––––––

    詩を書く前に

    人は多くの言語を学ばなければいけない

    分裂や不在を知るための

    影と香りの言葉

    無気力と飢餓を理解するための

    錆びた車輪と鋭い矢の言語

    屋根の穴の言語が

    魅惑的な太陽光線による検索を語る

    失われた壁の不気味な言語が

    雨滴で湿った歌を覚えている

    風は砂漠と海の言語を知り

    砂と安定した調和を保つ

    しかし、言葉の塵が

    窓の割れ目に静かに広がり

    風のない夜に砂だけは知っている

    ぼくの足跡は暗闇のなか、言葉の塵を饒舌にさせる

    沈黙に黙ったまま

    きみを探している

    そこにいるのか、詩よ!

    Dileep Jhaveri

    唇と舌

    ––––––––

    眼の見えない唇のために

    舌は眼だ

    唇が思っている世界が何なのかを舌は唇に教える

    しかし、実際には言葉だ

    唇の傷から

    血のように

    滲出する言葉

    舌が内部でときめく

    言葉は熱く溶ける唇にキスする

    ゆっくり内部へと

    その音を聞いて

    舌は舐める

    唇は眠るときに閉じ

    夢のなかで開く

    かごに入った舌は

    違いを知ることはできない

    唇が離れて動く

    舌を飛ばすために

    しかし、口蓋内は空だ

    海は唾液だ

    言葉は

    舌で練った生地だ

    必要不可欠なもので

    唇は一杯になり

    無声音が生まれる

    Dileep Jhaveri

    幸福

    ––––––––

    曇空の下、岩場の海岸で

    幸せはくぼんだ石だ

    貪欲な波に沈み

    ゴミを急いで投げ捨てながら

    別のブレーカーが衝突する前に

    水が衰えると一時的に見える

    ––––––––

    海が沈むとき

    幸せの変形したコミュニティが裸のままだ

    ホタテの骨格、ヒトデ、飢えたカニが散らばり

    灰色がかった藻類

    シリカの破片

    腐った流木

    身近な人生は何も再現することはできない

    食欲は何一つ満足はできない

    苦痛は仕返しされない

    復活は望めない

    潮が引く、一時的に見られる多孔質の石に

    ときどき断雲から

    消えた水仙のように

    太陽光線が沈む

    Dileep Jhaveri

    知らなかった

    ––––––––

    鳥であることを知らなかった

    膝の痛みに縛られていたから

    さもなければ翼を広げただろう

    シロツメクサで織った羽を披露するために

    花であることを知らなかった

    鼓膜はゆっくりと振動していたから

    さもなければ季節の影に響く言葉を発しただろう

    魚であることを知らなかった

    真珠が目の前に現れ始めたから

    さもなければ、春に水をまく状態にしただろう

    遊び心のあるポリフォニックな小石を飛び越えるために

    夢であることを知らなかった

    不眠症や耳鳴りに悩まされていたから

    森林から砂漠へと足を引きずって歩いた

    寂しい夜が待っている間

    詩人であることを知らなかった

    開口障害が、舌をつないだから

    痙笑は唇を伸ばす間

    痙攣は魅力的な韻とリズムで飛び回っていた

    Dileep Jhaveri

    ぼくの笑い声

    ––––––––

    笑いを失った

    何処かわからない

    笑っては膝の上にコーヒーをこぼしたものだ

    涙を流しながら目を細め、くしゃみをし、唾を吐き出したりしたものだ

    笑いはぼくのことを指していた

    群衆から不気味な顔が見つめていたものだ

    笑いは電話にも感染していた

    何の理由もなく、急いでやって来て、軽く揺すられたものだ

    草の花の上を動く風のように

    ゆっくりと笑いは中々消えることがなかった

    窓ガラスを差す12月の日差しのように

    どのように描けばいいのか?

    木の茂みのウサギを?

    鏡の前の蝶を?

    小石の上を飛ぶ小川を?

    波が波打った後に輝く砂粒を?

    はしゃいでいるイルカを?

    皮の下で光っているトウモロコシを?

    雨滴を?星を?

    それは青い鳥だったのか?

    電気うなぎ?

    つりがね草?

    アリエッタ?

    ネオンの輝き?

    アイリスの花公園?

    菊?

    小惑星?

    ジルコン?

    インク滴?

    さらさらの紙?

    見えないスクリプト?

    雪はそれを埋葬したのか?

    雪解けのなか、スピードを上げている車はそれを押しつぶしたのか?

    信号はそれを止めたのか?

    夜中起きている雌犬がそれを怖がらせたのか?

    魔女はそれを封じ込めたか?

    時計はそれを沈黙させたか?

    失われた笑い声をどこで探すのか?

    その時、難聴と失明と麻痺が

    今のぼくに溜まっている

    ぼくはまさに湿った息だ

    シャックルドボーンの山

    血のない裂傷

    痛みのない膿瘍

    茎のない根

    叫びのないこだま

    昼光は去り、街灯は点灯しない

    誰か教えてくれ!

    霧が夕暮れにかき消された後、夜明けには現れるのか?

    夢だったのか? 今ぼくは起きているのか?

    警告だったのか? 今ぼくの身は安全なのか?

    狂気だったのか?今ぼくは完治しているのか?

    ––––––––

    Dileep Jhaveri

    どんなときも

    ––––––––

    誰かが生きてはならないと

    思うなら 結果的には思うはずだ

    きみが去るときだ、と

    恐れていても、きみが去るときだ

    みずからの欠点を喜べないなら、その脆弱さを褒めよう

    星のなかで投獄を経験できないものは

    消えていく彗星のようにさまよう必要がある

    川で走れないものは

    露のように蒸発しなければならない

    消滅していく虎を空想する鹿は

    貪り食うハイエナの餌食となる

    敵に囲まれている人、あるいは孤立している人

    銃弾から逃げる人、あるいは花束を受け入れる人

    全てに愛されて、あるいは孤独に

    去るときが必ずある

    どんなときも

    ––––––––

    Dileep Jhaveri

    自然史博物館とアメリカインディアンの訪問後:ワシントンDC

    ––––––––

    全てを任せるつもりだが、簡単にあきらめるつもりはないよ

    ぼくは森林だ

    そして、

    巨大な根の理解を超えたところで

    地球が危ないことがわかっている

    地球がぼくを支える限り

    明かりも激怒する火も荒廃する川もぼくを破壊することはできない

    ぼくは山だ

    風に魅せられた岩よりも多くの星を見てきた

    大嵐は昔からぼくを呼び覚まそうとした

    石の上にダイヤモンドのように輝く水滴は

    ぼくを押しつぶすために氷河の巨大な氷となった

    砂利の上で穏やかに昼光は跳ね回る

    夜には激しい太陽がぼくの後ろに隠れる

    痛みはぼくを怖がるはずはない

    基本原子となるために

    普遍的な爆発の無限の苦しみから生き残ったものや

    劇的に多く変換されたものは

    ぼくの単一分子の微小分数となった

    痛みはアメーバと藻類からの歴史から

    蝶、鳥、カメレオン、ツバキ

    柳、クジラ、そしてぼくの指のパイプに入った

    煙の文字へ伝わる

    その文字は、音になり、孤独な沈黙を抱くために

    羊皮紙から離れる苦痛から生き残るだろう

    ぼくは捨てるだろう

    天を、海を、火を、嵐を、星を、森を、山脈を、高原を、川を、峡谷を、湖を

    トウモロコシを、牛を、魚を、鶏を

    すべての金を、燃料油を

    ダイヤモンドを、ルビーを、トパーズを

    しかしその前に

    きみが空の鏡を見て、見るものを理解しなさいというだろう

    簡単なことではない

    次は、それより簡単なことはない

    つまり、愛することをしなさいというだろう

    Dileep Jhaveri

    契約

    ––––––––

    利用規約に同意し

    点線上に署名した

    小冊子を読む前に

    取るに足らないあらゆるもののために

    流れる空気

    冷水

    温かいパン

    バスルームの排水管

    キッチンのガスパイプ

    鉛パイプ 銅パイプ 鋼パイプ プラスチックパイプ

    (ぼくの動脈、静脈、尿管、結腸!)

    冷蔵庫のコンプレッサー、AC、ウォーターポンプ

    (血が流れる心臓!)

    時計アラーム、煙警報、火災警報、盗難警報

    (恐ろしい死者の警報はなし!)

    電話 携帯 音楽システム TV VCR

    コンピューター スキャナー プリンター ブラウザー ウイルス プロテクター

    (まずはきみと話し、後で世界に耳を傾けるため)

    二輪車 四輪車

    バス切符 列車切符 航空券

    プレイチケット 映画チケット ファッションショーチケット

    スクールフェアチケット サーカスチケット

    メリー・ゴー・ラウンド 観覧車 ジェット・コースター

    (霊柩車はどうなのか!)

    貯蓄口座 個人ローン 定期預金

    家賃

    の利用規約

    (この人生は賃貸契約されているのか)

    ホリデーツアー パスポート ビザ

    (これ以上のビザはあるのか?)

    ぼくは署名の数を失った

    しかし、

    露、草、昼光、風、雨滴、雪

    香り、鳥の呼び出し、海の貝殻、月明かり、星

    笑顔と涙

    きみの目が読む上質印刷のものに対して

    どのような条件が定められているのだろうか

    この文字のインクの後ろには!

    Dileep Jhaveri

    ピカソに捧げる

    ––––––––

    ぼくに詩法を教えてくれ

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